5月7日(火)「チャペル・アワー」

投稿日:2024.05.08  チャペル・アワー

聖書箇所『新約聖書、ヨハネによる福音書3章16節』

「神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された。御子を信じるものが一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」新島襄は、国禁を犯しての渡米で、まさに命をかけての船旅でした。この先の人生を全く予想のできないときにこの聖句に出会ったといわれています。新島襄はこの箇所を『聖書の中の太陽だ』と話したそうです。

宗教主任の臂先生による奨励は【「永遠の命」とは?】と題されたものでした。一般的に「聖書には何か良いことが書かれているのだろう」と思われます。でも、今日の聖句のように、「御子」とか「永遠の命」のようにキリスト教特有の表現もあり分かりにくい場合があります。また、抽象的で理解の難しい内容のものも多いです。臂先生は、映画「トイストーリー2」のお話しをたとえに、分かりやすく解き明かしてくださいました。

トイストーリーの主人公ウッディはある時、誤ってガレージセールのおもちゃと間違えられ、おもちゃのコレクターに盗み出されてしまいます。そこで出会ったプロスペクターという人形から、実はウッディは、かつて白黒テレビの時代にある番組の主人公で大人気だったことを告げられます。そして、日本には「おもちゃ博物館」がある、そこに行けば、かつてのレジェンドおもちゃとして、きれいなまま永久に保管される。一緒にそこへ行こう、と誘われます。ウッディは自分の知らなかったことを知ったり、新しい友人と出会ったりしながら、いろいろ悩みます。しかしウッディは『永久に保管されたとしてもケースに飾られただけではおもちゃではない、おもちゃの本質は子どもたちに遊ばれて喜ばれることだ』と考えるにいたるのです。

臂先生は、この時のウッディの心境を例に、『永遠の命とは、自分がたとえ傷ついたとしても、自分が正しいと思うことを実行すること、心を死なせないことだよ』と語りました。哲学的で難しい内容のものも、万人の心に響く親しみやすいメッセージとなりました。新学期も1ヶ月が過ぎました。GWも終わり、普段の生活が戻ってきました。ちょっと心が疲れていそうなそんな時期にぴったりのお話しでした。