1月16日(火)「チャペル・アワー(学生チャペル)」3

投稿日:2024.02.02  チャペル・アワー

【新短と聖書】                                                                              

キャリアデザイン学科の2年生の林幸亮さんは、短大での自身の学びを、クリスチャンスクールの学生らしく、聖書の物語に重ね合わせて語りました。今回の聖書『旧約聖書、ヨシュア記1章5~9節』は最も好きな箇所で、出身のキリスト教主義高校の卒業式で読まれた箇所です。その内容を簡単に要約すると、指導者のヨシュアが、神の言葉にしたがってイスラエルの民を率いて、様々な困難を乗り越えながら神との契約を果たそうとする物語です。高校卒業式の頃、新短への進学は決まっていましたが、その後の将来についてはまだ未確定でした。今後、様々な困難に直面したときにはこの聖書箇所を開いて自分を奮い立たせようと、しおりをはさんでおきました。短大に入学して、本格的に4年制大学への編入を目指す事に決めました。志望校も決まり準備や学習を始めたそんな矢先に、目指していた大学の志望学部は来年度には編入生を受け入れない可能性があるとの話が舞い込みました。目標に向かって取り組み始めたところだったので、非常に残念でした。しかし、聖書に書かれたことを信じて希望を失わないように心がけ、学業やボランティア活動にも手を抜かずに取り組みました。新年度になり、目標としていた大学の学部から指定校推薦枠が届板との知らせがありました。その時には、今回の聖書箇所の第5節、『見放されていない、見捨てられていない』の聖句が頭に浮かびました。自分の事を言われているような不思議な感情に包まれました。そして、よりいっそう勉学や様々な学校行事や取り組みに力がこもりました。校内選考を経て、無事に編入学試験に合格しました。目標の大学に行けるという喜びだけでなく、目標を失いかけても諦めずに頑張って良かった満足感がありました。この2年間、先生や友人はもちろん、この聖書箇所の聖句に助けられてきたことを強く感じました。最後に林さんは、内村鑑三の講演の中で引用された、イギリスの天文学者ウイリアム・ハーシェルの言葉『我々が死ぬときには、我々が生まれた時より、世を少しでも良くしていこうではないか』という言葉を例に挙げて次のように語りました。「私にとって新島短大での学生生活はある意味で『成功』だったと思います、しかし、『成功』とはただ単に裕福になるとか失敗しなかったということではありません。人それぞれ『成功』の概念は違うと思います。私の考える『成功』とは、生きていく上では多くの困難に出会います、その結果はともかく諦めずに立ち向かうことが『成功』なのだと思います。そして、自分にとって『成功』の指針となったものは聖書に書いてありました。皆さんもこれからの人生で困難に会い、精神的に辛くなることがあるかも知れません。そんな時には、きっと聖書の言葉が助けになると思います」