1月16日(火)「チャペル・アワー(学生チャペル)」1

投稿日:2024.02.02  チャペル・アワー

1/16(火)、「チャペル・アワー(学生チャペル)」を行いました。                                                     

聖書箇所は『旧約聖書、ヨシュア記1章5~9節』                                                                         

本日は今年度4回目(春・秋学期それぞれ2回)の「学生チャペル」でした。今回も、聖歌隊の皆さんとともに、司会者を鈴木琴雅さん、前奏を春山沙織さん、祈祷を吉田あゆ美さん、賛美歌伴奏を福島沙耶さん・靑葉彩佳さん、後奏を堀越玲菜さんがそれぞれ担当しました。皆さんで、本日の「学生チャペル」を作り上げてくださいました。奨励者は佐藤菜摘さん、段中碧月さん、荒牧咲江さん、林幸亮さんの4名でした。それぞれに独自のメッセージが込められた、素敵なチャペルになりました。                                                                                                                                                                            

【私を変えた出会い】
キャリアデザイン学科2年生の佐藤菜摘さんは、幼い頃に患った脳梗塞により、右手右足に後遺症をかかえています。そのため、幼い頃には手足をうごかすことが苦手で、体育の時間はたいへん辛いものでした。障害への無理解も多くあり、クラスメートと上手にコミュニケーションが取れず、いじめの対象になったこともありました。しかし、両親に心配をかけたくないという思いで、その話は一切せずに、自分一人でじっと我慢をしていたのだそうです。中学生になるときに自らを変えようと決心し、あえて明るく振る舞いました。そうすると、小学生の時とは違い、自然と友達が出来るようになりました。このように自らを変えるキッカケになったのは、お祖母さんからいただいたアン・サリバンの伝記を読んだことでした。これはヘレン・ケラーと家庭教師であるアン・サリバン先生の話としてたいへん有名です。通っていた中学校には、特別支援学級の「ゆうあい学級」がありました。自身の辛かった経験を思い「ゆうあい学級」の生徒とも積極的に関わろうと考えました。そして、同学年のある生徒と親しくなりました。彼女とはいくつかの授業や行事には一緒に取り組みます。佐藤さんはその友人の物事に懸命に取り組む姿勢に強い刺激を受けました。そうしたふれあいは楽しいものでしたが、彼女の相手は佐藤さんにお任せすれば良いという雰囲気になるなど、残念に思うこともありました。そんな時には、ヘレンとサリバン先生の話を思い出し、『私は自分のクラスと「ゆうあい学級」とをつないでいる存在なのだ』と考えて交流をつづけました。中学校の卒業式を控えたある日、支援員の先生から「彼女は佐藤さんと一緒にいられて、とっても楽しい中学校生活だったと話していたよ」と伝えられました。その事で大変嬉しく思ったのは、「ゆうあい学級」のあの友人との関係は、間違いなくお互いが刺激し合い、励まし合う関係に発展していた事に気づいたからです。佐藤さんは、『サリバン先生の伝記との出会い、そして何より「ゆうあい学級」の友達との出会いを通して、自分に自信を持つことが出来るようになった』と語りました。そして、『自分と異なる立場の人との交流は難しい、しかし、多様性の叫ばれる現代、困難を成し遂げた先には新しい世界が見える』と、語り爽やかにしかも力強く締めくくりました。