6月20日(火)「学生チャペル」を行いました。

投稿日:2023.06.22  チャペル・アワー

聖書箇所は『旧約聖書、箴言1669節』

本日のチャペルは「学生チャペル」です。副題は『心残りのない一歩のため』です。チャペルの時に常に賛美歌奉仕をしてくださっている聖歌隊メンバーと一緒に、今回は、ゴスペルのメンバーも奉唱に加わりました。司会やオルガン等の奏楽、奨励までも学生が担当し、「学生チャペル」を作り上げてくださいました。奨励者は茂木瑞稀さん、松田翔真さん、清水美優さんの3名でした。

【日々の大切さ】                                                        CD学科2年生の茂木瑞稀さんは、数年間飲食店のアルバイトに取り組んでいました。先輩方からいろいろと教えてもらえることや、常連のお客さんたちとのふれあいを通して、忙しさや厳しさも前向きに考え、「充実した経験」ととらえていました。ところが、アルバイト先の会社が、昨今のコロナ禍を受け倒産してしまったそうです。そうした中でも茂木さんは、「スタッフみんなで共に働いた経験は、得がたいものだった。むしろ、『一日一日を大切にする』、『笑顔を心がける』事の重要性を学んだ、短大生活は2年間のみ!今、この時を大切にしたい」と爽やかに語りました。 弁護士の説明を受けたり、未払い賃金が発生しているなど、学生の経験としては厳しいものです。そうした経験をプラスに考え、自らの成長の糧とする茂木さんの姿は非常に凜々しく、とても印象的でした。

【気づきが映し出す教養】                                                     CD学科2年生の松田翔真さんは、日本の歴史に興味があり、人文系の四年制大学への編入学を目指しています。編入試験対策の学びや、自身の研究を兼ねた学習で、多くの博物館を訪れています。今年のゴールデンウイークに、新潟県の博物館を巡っていたときに、能登半島沖地震を経験したそうです。私たちの住む群馬県は、内陸で海無し県のため津波被害はありません。台風などの天災被害も少ないと言われています。直接災害を受けた経験は、自分の住む地域を再認識する事になりました。それだけでなく、広く地域社会や歴史への理解や関心がより深まったそうです。あらためて調べてみると、博物館にも自然災害や戦争被害などをテーマとした展示も非常に多い事が分かります。そして、人々は長い歴史と営みの中で、多くの困難を克服してきていることにも気づいたのです。物事には様々な側面があり、すぐに気がつく学びもあれば、気づくのに時間を必要とするものもあります。松田さんは、これからもこうした「気づき」を大切にして、広く深く学ぶ事を心がけて行きたいと淡々と語りました。

【新短に来るまでの経緯】                                                     CC学科1年生の清水美優さんは、大学を卒業後に社会人として会社勤めの経験があります。児童発達支援事業所勤務の経験も複数あり、子どもの成長は日々めざましく、昨日まで出来なかったことが、今日は出来るようになった場面に何度も遭遇したそうです。ある施設では、子どものわずかな成長も見逃すことなく、本人と保護者と職員が一体となって保育に取り組み、子どもの成長を共に喜ぶ良い雰囲気がありました。その施設での体験は素晴らしく、大変やりがいがありました。しかし、こうした恵まれた事業所ばかりではないのが現実でした。夢を抱いて転職をした別の事業所の取り組みは、残念ながら満足のいくものではありませんでした。児童発達支援の施設には、経営や人材不足など様々な問題をかかえているところもあります。転職した児童等放課後デイサービス施設は会社の運営方針もあり、入所の児童や保護者と充分に関わることが出来ませんでした。施設の様々な問題や現実に触れ、業務についての限界を感じ、清水さんはその施設を退職しました。今でもその時の、ある児童とその保護者のことを思い、その親子に寄り添えきれなかった自分、わずかな勇気を持てなかった自分、を責め続けていることを話してくださいました。                         こうした経験がきっかけとなり、学生として保育について学び直せる国の制度を知り、新島学園短期大学への入学を決心したのだそうです。清水さんは、今までの経験を糧に「子どものことを第一に考え、自分自身も楽しいと思って保育が出来る施設で、子どもたちと関わりを持ちたい」という強い思いを持って授業や実習に臨んでいるそうです。新島短大は、清水さんのような思いを持った学生を支える存在であり続けたいと思っています。清水さん、本日は貴重なお話しをありがとうございました。