2025年4月15日(火)「始業チャペル」
投稿日:2025.04.15
聖書箇所:「新約聖書、コリントの信徒への手紙一、12章12-18節」
題:【 色にまつわるお話し 十人十色って何だろう 】
本学の学長である高山有紀先生は、私たちの身のまわりにあるさまざまな「色」を例に挙げ、その色の持つイメージや、比喩のように使われる心情的な意味などをおだやかに、しかし内容深く語ってくださいました。
一般に空の色は青色です、青空などというと、とても明るく爽やかなイメージがあります。その反面、青をあらわす英語の ブルー/blue は、心情的にメランコリックでゆううつな意味を表したりもします。色の名称と、言葉の意味の関係は、さまざまなものがある事が知られています。その事は、人間が身のまわりの多くのものの特性を、色のイメージになぞらえて表現してきたことによるのかもしれません。色の名称と人間の関わりには、それだけ深い歴史や内容が含まれているのです。
新島短大は、さまざまな「色」に囲まれた学び舎です。学食のカフェテリアコーナーや、本館2階自販機前のピロティーには、赤や黄色のカラフルな椅子が並んでいます。体育館棟の名称は「コルヌイエホール」、コルヌイエとは、植物の「花みずき」のことです。新島短大にとって花みずきは非常にゆかりのある花で、同窓会報もこの「花みずき」から名づけられています(https://hanamizukifamily.net/)。多くの場所に花みずきが育ち、季節になるとピンク色の花が咲きます。他にも、パンジーもたくさんあり、間もなくバラも咲くでしょう。ほかにも数え上げればきりがありません、まさに色や花に囲まれた学園なのです。
「十人十色」とは、「10人の人がいれば10通りの暮らしや・性格・人生などがあること」を指す語句です。そうした意味では、新しい環境でさまざまな性格の人と一緒に生活するのですから、新学期はストレスや緊張、不安がつきまとうものです。しかし、こうした一人ひとりの「色」、言いかえれば「個性」や「特質」を認め合うことで、互いを高め合い、それぞれの成長へとつながってゆくのです。しかも、自らの「色」、つまり自身の個性は分かりにくいものです。だからこそ、多くの人たちとの触れ合いの中で、他者を理解し、自己理解も深めてゆくことが重要です。
新島短大は、見かけは大きなキャンパスではありませんが、きれいな色や素敵な花に囲まれ、充実した中身の濃い学び舎です。こうしたきれいな花や色は皆さんが疲れた時に寄り添い、心を和ませてくれるでしょう。花や色同様に、それぞれに素敵な個性をそなえた仲間の存在は、共に多様化の現代を生きる重要な支えとなるでしょう。新島短大で学ぶ2年間はあっという間です。個性いっぱいの仲間と過ごす日々を、互いに大切に共有してください。
今回で2回目となる新木造校舎2Fホールでのチャペルは、学生・教職員でいっぱいになりました。高山学長の話は新学期の不安を克服し、一歩を踏み出し始めた学生に、何よりの励ましの言葉になりました。