11月26日(火)『アドベント・チャペルⅠ』
投稿日:2024.11.29
聖書箇所:『新約聖書、ルカによる福音書1章26~38節』
アドベントとは、「到来」を意味するラテン語Adventus(アドベントゥス)が由来で、「救世主の到来」を意味します。教会ではイエスの降誕を待ち望む期間(4週間)のことで、2024年の教会暦では12月1日から始まります。新島短大では少し早く26日のチャペルからの4回をアドベントチャペルとして実施します。「アドベントクランツ」と呼ばれる4本のロウソクを、毎週1本ずつ灯してクリスマスの到来を待ち望みます。
宗教主任の臂先生による奨励は『サイゼリヤでメリークリスマス』と題されたものでした。サイゼリヤは皆さんご存じのイタリアンレストランです。店内には壁画が飾られているのを見たこともあると思いますが、それらに興味をもって見たことはあるでしょうか。臂先生は、以前あるサイゼリヤで、マリアのもとに大天使ガブリエルが訪れている壁画を目にしたそうです。この絵は、フラ・アンジェリコの作品のレプリカで『受胎告知』と呼ばれる絵でした。マリアは、天使ガブリエルから、身ごもったことを告げられます。すぐには身に起こったことを信じられず、非常に戸惑うのです。
臂先生は、以下のように語りました。「この時のマリアは13歳、14歳くらいの少女だったと言われています。ヨセフと婚約をしてはいましたが、まだ一緒には住んでいません。このため、婚約した状況での妊娠は当時では許されない事であり、またヨセフにこの事実が受け入れられるとは思えませんでした。そうした苦しい状況の中で『神の御子』を体に宿すのは、マリアという少女にとって大きな試練であったのです。私たちも、この先、大きな試練や自分には成し遂げられないほどの使命を担うことがあるかもしれません。マリアは『私は主の仕え女(つかえめ)』と告白しました。自分自身は神さまより圧倒的に小さな存在である。でも自分の小ささを思い、神に委ねていったとき、私たちは謙遜になって神と人から助けていただくことが出来るのではないでしょうか。自分で何でもできる、というおごり高ぶりを捨てた所に神さまの御計画は果たされるのです。」
クリスマスは、イエス様の誕生をお祝いする行事です。キリスト教主義学校で学ぶ私たちは、その誕生までのプロセスや、その後の事についても想いをはせて、祈り祝う機会としたものです。そして、私たちも、ピンチに陥って、厳しく大変なときにこそ神様の存在を知り、お委ねするべきなのでしょう。臂先生のお話は、例えがとても適切で分かりやすいです。聴く人すべての心にしみ通るような素敵なお話しでした。