11月19日(火)「学生チャペル」
投稿日:2024.11.21
聖書『新約聖書、フィリピの信徒への手紙4章4~7節』【主にあっていつも喜びなさい。もう一度言います。喜びなさい。あなたがたの寛容な心をすべての人に知らせなさい。主は、近いのです。何事も思い煩ってはなりません。どんな場合にも、感謝を込めて祈りと願いを捧げ、求めているものを神に打ち明けなさい。そうすれば、あらゆる人知を超えた神の平和が、あなた方の心と考えとをキリスト・イエスにあって守るでしょう。】
今年度3回目の「学生チャペル」です。前回の学生チャペル同様、聖歌隊の皆さんはもちろん、司式、奏楽、奨励、祈祷など、チャペルのほとんどの役割を学生代表が担当してくださいました。お二人とも、学生らしく自身の成長を感じつつも、さまざまに悩み、これからの夢に向かって歩み続ける決意を感じさせてくれました。聞く私たちが勇気づけられる、素敵なチャペルになりました。
【今の私が思うこと】
キャリアデザイン学科2年の大澤優さんは、ある時に友人から言われた「普通ってなんだろうね」という言葉が気にかかっていました。私たちは「当たり前のこと」や「特別でないこと」に対して「「普通だ」という言葉を使います。確かに日々の生活は「普通」だと思っていることは多いです。しかし、時間が過ぎてみると「当たり前」ではなく、「大切な時間」だったことに気づくことも多いです。
大澤さんのお祖父さんは、何事に対しても口うるさく、厳格な人だったそうです。しかし最近は年齢のせいか、ずいぶん雰囲気が柔らかくなったそうです。先日、88歳米寿の誕生日を家族で祝ったときには、今までにない弱気な言葉を話したので、とてもビックリしたそうです。あらためて、そんなお祖父さんの年老いた姿を目にすると、悲しいような、寂しいような複雑な心境になりました。同様に、ご両親に対しても、今までとは違って見えることが増えたそうです。大澤さんのご両親は二人ともランニングが趣味で、各種のマラソン大会に出場するほど活動的でアクティブなのだそうです。そうは言っても、いつまでも昔のままの両親ではありません。よくよく見れば「年齢を重ねたなあ」と感じるのも当然のことなのです。
大澤さんがそんなことを考えるのは、今まで「普通」だったことが「普通でなくなる」事が迫っているからなのでしょう。実は、県外の大学への編入学が決まり、来年からは家族と離れ、一人暮らしが始まるのです。新生活への夢が大きく膨らんでいるものの、故郷を離れての生活に不安を感じているのかもしれません。それでも前を向いて歩んでいこうとしています。大澤さんは、『私の周りがいろいろと引退に向かう中、私は県外に進学します。両親と過ごす毎日や、時々祖父に会いに行くことも、普通には出来なくなります。だからこそ、今を大切にしたいです。大好きな家族と過ごせることに感謝をして生活をして行こうと思います』と、実感を込めて力強く語りました。
「離れてこそ分かる家族のありがたさ」を、すでに意識しているのが伝わりました。きっと素敵な家族なのですね。大澤さん、来年はビデオ通話の機会が増えて、むしろ家族の絆が強まるかも知れませんよ。それと「襄祭実行委員長」のお役目お疲れ様です。みなさんで協力して思い出に残る学園祭を作り上げてください。よろしくお願いします。
【私が保育者をめざしたわけ】
コミュニティ子ども学科1年の塚越つぐみさんは、中学生の時から保育者になろうと思ったのだそうです。そのキッカケは児童虐待で苦しむ子どもを、一人でも多く救いたいとの思いを持ったことです。そのため進学先として保育系学部のある新島短大に進学しました。
『夢の実現の第一歩として新短に入学しました。日々ワクワクしながら勉強していますが、勉強すればするほど課題は見つかり、保育の難しさを感じています。そうした中で強く感じたのは、「保育とは親の代わりに子どもを預かるだけの仕事ではない、子どもの発達を第一に考えた保育の専門家であることが必要だ」ということです。』残念ながら児童虐待は年々増加傾向です、そして、その状況や事情はますます複雑化しています。しかし、保育者になって一人でも多くの子どもを笑顔にするという思いは、一層強くなっていったそうです。
先日初めての保育実習を経験しました。大切な実戦経験だと真剣に望みました。現場の保育者さんからは「今のうちに失敗をおそれず、いろいろ経験しなさい」とアドバイスをいただきました。絵本の読み聞かせや、ピアノの伴奏は学校でも練習をしていきましたが、その場その場に応じた子どもへの声がけなど、普段学べないことも多く、まずは先輩保育者さんの模倣をしてみて、自分のやり方を工夫しました。
最後に塚越さんは『保育者さんが保育という大変な仕事を続けているのはそれだけのやりがいを感じているのだ、そして全ては子どもたちのためだという使命感をもって取り組んでいると実感する場面を多く目にしました。保育者さんは毎日自分たちの業務を振り返り、より良い保育を行えるように努力していることを知りました。私はその姿を見て、保育者という仕事の大変さを理解した上で、やはり保育者になりたいと強く思いました。子どもを支え、笑顔を引き出すためにはそれだけの保育技術が必要です。日々の授業や実習などで学び、習得してゆきたいです。そして、理想の保育者になりたいです。』と力強く語りました。大丈夫、塚越さんならきっと素敵な保育者さんになれると思います。ぜひ、その夢を実現してください。