7月4日(火)「チャペル・アワー」を行いました。

投稿日:2023.07.10  チャペル・アワー

聖書箇所『旧約聖書、レビ記19章33~34節』

本日は群馬朝鮮初中級学校の校長先生である崔成柱(チェ・ソンジュ)先生をお招きしました。奨励は「朝鮮学校をご存じですか」と題されたものでした。群馬朝鮮初中級学校が設立される経緯や、現在までつづく運営の歴史を語ってくださいました。

群馬朝鮮初中級学校の創立は1960年で、60年以上の歴史があります。群馬県内には朝鮮学校は1校のみで現在の在校生は35名、県内の様々な地域から通学しています。教育目標は「主体性・協調性・積極性」です。「主体性」としては、自律・自立のできるアイデンティティを持つこと、「協調性」としては、集団生活におけるコミュニケーション能力を育むこと、「積極性」としては、物事をポジティブにとらえて行動できる生徒の育成をと、それぞれのテーマとして教育活動を行っています。低学年の生徒が長距離を通うのは大変ですが、近くに住む先輩方が手助けをするなど、みんなで協力して学校生活を送っています。学校行事は全校一緒に行うものが多いです。少人数の良さを生かし、学年を越えてグループワークを実施したり、個人個人の対応を増やすなどしています。生徒教職員が一致協力して学ぶ工夫がなされています。教育のカリキュラムは、日本の教育制度に準拠しています。それに加えて、朝鮮語や朝鮮歴史など、民族の文化や歴史などを学ぶ時間があります。かつて、日本の文部科学省からの査察を受けたことがあります。学ぶ時間数についても、またその教育内容についても問題は無く、正しく教育活動が行われているとの答申を受けています。

在日朝鮮人・韓国人の方々は、国や政治に翻弄されています。1910年の日韓併合条約から1945年太平洋戦争の日本の敗戦までの間、多くの朝鮮人が日本での生活を強いられました。日本の敗戦後にも母国に帰れずに、やむなく日本で暮らさなければならなかった方々が大勢おられました。その後1950年の朝鮮戦争勃発により、母国は政治的に二つに分かれてしまったのです。そんな中でも、民族の誇りを守りつつ同胞人のコミュニティを作り、次世代を担う若者のために日本に朝鮮学校を作ったのです。残念ながらこの10年ほどは、日本と韓国、北朝鮮との関係は良いとは言えません。何かが起こる度に、まだ幼い生徒たちが危険にさらされるのではないかと心配はつきません。

教育を続けていくためには、少なからず金銭的な支えが必要です。基本的に、海外に存在する外国人学校(日本ならば海外の日本人学校等)は、私立学校と同様の経営であり、学納金と現地の協力してくれる企業の寄付などでまかなっています。朝鮮学校も市町村によっては、教育補助金の交付を続けている自治体もありますが、残念ながら群馬県からの教育補助金は、現在打ち切られています。日本で生活を送り、納税義務も守っているにもかかわらず、教育のための補助金を受けられないということは非常に理不尽で残念なことです。政治の問題を、子どもたちの教育を受ける権利に結びつけてもらいたくないと思います。在日朝鮮人・韓国人は、日本国内においては確かに少数派(マイノリティー)です。そのため言われなき差別を受けることは確かにあります。しかし、嘆くばかりではいけません、今後どう生きていくかが重要なのだと思います。新島襄の理念を受け継ぐ新島短大のスクールモットーは「真理・正義・平和」であると聞いています。こうした理念とはいったい誰に向けられた言葉なのでしょうか。是非こうした内容について共に考えたいと考えます。群馬朝鮮初中級学校は常に開かれた存在です、機会があれば是非訪ねて来てください。本日のチャペルアワーが隣人としての交流のきっかけとなる事を願います。