【実施報告】6/17(火)「チャペル・アワー」
聖書箇所:「新約聖書、マタイによる福音書11章28-30節」
本日のチャペルには、社会福祉法人 新生会(https://www.sinseikai.org/) 理事の櫻井淳司さんをお招きしました。新生会は11のホーム(高齢者福祉施設)をはじめ、診療所・老人福祉センター・在宅部門など、様々な施設が連携して運営されています。そして、常に利用者の目線に立ち「最後までお世話させていただく」という崇高な理念のもと、「一生涯の安心と快適さと充実感」を約束しています。
榛名山の南麓に位置する広々とした施設群には、榛名聖公教会も隣接しています。新島短大では、【ボランティア活動】という科目名で、キリスト教関連授業の集中講義が毎年実施されています。
櫻井さんは、今回の奨励に備えて、新島短大の教育理念・教育のモットーや、両学科のカリキュラム、アドミッションポリシーなどについてもご確認くださっていました。そのうえで、同じくキリスト教主義の施設としての類似性や、求めるべき将来像などについて語ってくださいました。特に印象に残ったのは、以下の内容でした。
『私どもの施設は、居住者の方にとっては一軒一軒のご自宅であり、お一人おひとりが、唯一無二の存在です。それぞれに思いや物語があって、歩んできた人生はその方にとってかけがえのない財産であり、生きる力です。居住者の方への応対は、必ずしもマニュアル通りにはいきません。関係的には、お世話をさせていただく職員と居住者ではありますが、居住者の方々は人生の大先輩です。私たち職員が教えていただく、学ばせていただくといった経験は、実にたくさんあります。皆さん、各々ゆたかな人生、色鮮やかな人生を過ごされています。』
このことは、学校生活の教職員と学生との関係と、非常に近いところがあると感じました。そして、過日のアジア学院のチャペルでも語られた「サーバント・リーダーシップ」にも関連する内容だと気付きました。さらにこのことは、キリスト教主義学校である新島学園にとって、きわめて重要なポイントだと考えられました。新島短大は、夏季休暇の期間にこれら二か所のキリスト教関連の施設で、「ボランティア活動」・「ボランティアプロジェクト」という集中講義を履修できるという恵まれた環境にあります。高齢者福祉施設と、開発途上国の農村指導者の育成施設という違いはあり、その体験学習の内容は異なっています。しかし、【キリスト教主義】という共通する理念のもとで学ぶ経験は、普段の新島短大での学びを再確認し、さらにその先を目指す意味でも、大変意義のあることなのだと強く感じました。
本日の奨励題は【 「じぶん」を凝視(みつ)めて、「じぶん」を見計らって 】というものでした。最後に櫻井さんは、『皆さんそれぞれに与えられた使命があります。自分は本当は何がしたいのか、何を大切にしているのかをよくみつめ直して、自分で自分の限界点を決めることなく、何事にも前向きに取り組んで欲しいと思います。』と語りました。
あらためてキリスト教主義学校で学ぶことの本質に気づかされた思いがしました。櫻井さん、本日はお忙しい中お越しいただき、貴重なお話をありがとうございました。