news topics

2025年12月16日
チャペル

【実施報告】12/9(火)アドベントチャペルⅡ

奨励者:日本基督教団 高崎教会 牧師 安部 勉 先生
奨励題:「Angel」
聖書箇所:『新約聖書、ルカによる福音書1章26-38節』

本日は日本キリスト教団高崎教会牧師の安部勉先生をお招きしました。安部先生は昨年度もやはりアドベントのチャペルで奨励をしてくださいました。今年度は『Angel』と題したお話で、聖書で語られる天使について解き明かしてくださる奨励でした。

はじめに、カナダ出身のシンガーソングライターであるサラ・マクラクラン(Sarah McLachlan)の『Angel』という曲を聞かせてくださいました。ご本人の弾き語りの曲で、おだやかなメロディーのなかにも壮大な印象があり、まさに天使に抱きかかえられているかのようなイメージの曲でした。実はこの歌は、麻薬によって命を絶つことになった友人を思って作られた作品だと言われています。

たしかに麻薬を使うことは違法であり、どんな事情があったにせよ決して許される行為ではありません。そして、その時の怖さから逃れるために繰り返し使ってしまい一層苦しむことになるとよく言われています。曲の中で天使(Angel)は、苦悩や苦しみにさいなまれる者の前に現れます。そしてその苦しみや怖れに対して「どれほどおそろしく辛かったのだろうか」と共感し、その苦しみから解き放ち天に引き上げていってくれるのです。つまりは、天使が現れる時とは、死の瞬間なのでしょうか。

キリスト教絵画で、天使が現れる作品の代表的なものに「受胎告知」があります。マリアの前に大天使ガブリエルが現れ、身ごもったことを伝える場面です。ここでは、救い主の誕生を知らせるめでたいはずのシーンなのですが、この時のマリアは年齢的に13~14歳であったと言われており、大きな不安の中にいたはずです。しかし天使ガブリエルから「神にできないことなどないのです」と言われ、「私は主の仕え女です、お言葉どおりこの身になりますように」とマリアは受け入れるのでした。

天使が現れるもう一つの代表的な場面に、イエスの復活の場面があります。マグダラのマリアと、もう一人のマリアが、イエスが葬られた墓を見に行った時に、天使が下り、墓を閉じていた石を転がして語ったのでした。これらの事から考えてみると、天使とは私たち人間にとって最大の試練とも言える「生と死」の場面にこそ寄り添ってくれる存在、つまり「生と死をつなぐ、神からの使者」ということが出来ます。さらに進めて考えると、神は私たち人間が生まれる時から死ぬ時まで私たちを見ていてくださり、とりわけ苦しい時にこそ共にいてくださる存在なのだということが理解できます。

安部先生は、キリスト教病院のチャプレンとして働かれていた期間も長く、人生の終末期の患者さんや、その家族のメンタルケアをも担っておられた経験が豊富です。たしかに状況は変わらなくても、自分に共感し受け入れてくれる誰かの存在が、困難の中にいる時にそのつらさに耐える勇気を得られるのではないでしょうか。クリスマスは、どんなに辛い時期であっても神様は常に私たちと一緒にいてくださるということを確認することのできる時なのです。クリスマスの今の時季にこそ永遠の命を信じつつクリスマスの到来を祝いましょう。

安部先生は淡々と語る言葉の一つ一つに、今まで積み重ねてこられた経験の深さを感じさせてくれました。クリスマスを目前に控えたこの時期に、一人ひとりが大変に勇気づけられる素敵なお話しをありがとうございました。

トップへ