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2025年07月04日
チャペル

【実施報告】6/24(火)「チャペル・アワー」

聖書箇所:「新約聖書、コロサイの信徒への手紙 1章5-6節」

 

本日のチャペルアワーには、在日フランス商工会議所 群馬デスク 所長のJustin BAILLY(ジュスティン・バイ)さんをお招きしました。

ジュスティンさんは、フランスはベルサイユ出身の23歳。本来はボルドー政治学院で国際関係学を学ぶ大学院生です。フランスの大学院では6か月間のインターンシップが義務付けられています。そのインターンシップの一環として日本に来られたそうです。筑波大学で留学を行った経験を経て、在日フランス商工会議所群馬デスクに着任されました。

在日フランス商工会議所は東京、大阪、名古屋、福岡など大都市に存在しますが、地方都市では群馬が初めてのデスク開設です。というのも、群馬県には、MICHELINミシュラン、DANONEダノン、VALEOバレオ、といったフランスを代表する世界的メーカーの日本法人の本社や、工場が存在しているのです。そもそも在日フランス商工会議所とは、日仏間のビジネス発展を通じ日仏関係を促進をめざすプラットフォームとして1918年に設立された、歴史のある団体です。700を越える会員企業があり、日本やフランスの各地でさまざまなイベントがもよおされているのです。ジュスティンさんは、実に流暢な日本語で、ご自身の日本での体験とあわせ、キリスト教を含めたフランスの歴史や現代のフランスの事について、スライドを用いながら丁寧にプレゼンテーションをしてくださいました。

フランスの宗教事情については、基本的にカトリック教徒が多いながらも最近はイスラム教徒や無宗教であると自覚する人々も増えつつあることなど、それぞれ信仰する宗教の割合を図で示し、その実情を解説してくれました。また、宗教の歴史に関しては、フランスにおける宗教改革としての、カルヴァン派の思想やユグノーの台頭、ナントの勅令によるプロテスタントの権利の獲得など、フランスにおける宗教改革や、フランス革命から政教分離に至るまでの歴史が時系列で語られました。フランス人の若者が語るフランスの歴史を聞く機会など、めったに得られません。しかも、ジュスティンさんは国際関係学を学ぶ大学院生ですから、内容がつまらないはずはありません。ドラマチックなフランスの歴史をみごとに要約して、非常に分かりやすく実に興味深い内容でした。しかも、大学院生らしく、自国の歴史について批判を述べる場面もあり、単なる自国の歴史礼賛に終わることのない非常に堂々とした内容のものでした。

最後には以下のように語りました。『フランスと日本は互いに長い歴史を持ち、自国の文化を大切にしている国です。それだけでなく、お互いの文化を尊重しあっています。私は日本に来てそのことを強く実感しました。次は皆さんがフランスを訪れる番です。ぜひ、フランスを訪れフランスの教会にも来てください。そして、直接フランスの文化に触れてほしいと思っています。』

自ら海外へ赴き、その国で学び生活することは、苦労も多く、非常に勇気のいることです。しかし、自国の文化や歴史をより深く知るきっかけになります。さらに未来志向で考えれば、両国が共に連携し新たなステージを目指すこともできるのです。『今の時代に新島襄が生きていれば、どう考え行動するのだろう』そんなことを考える良い機会になりました。ジュスティンさん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

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